夢之介日記07

最近の梅干しは、何だか色々と添加物が入っているようです。
減塩は良いのですが、そのために保存料を入れたり、旨味調味料などを加えたりするせいか、滅多に美味しいものに出会わなくなりました。
そこで、やっぱり自分で作るのが一番と、さっそく始めてみると、これが大変好評なのです。
今回は梅を漬けるところまで、次回は土用の梅の干し方になります。

梅干し(其の壱)

ぺっこり夢
千柳軒看板

■6月の仕込み■

梅を漬ける準備

梅1kgに対しての材料

水回し
練りまとめ
●● 材料は梅と塩と赤紫蘇です ●●
◎梅(南高梅L/和歌山)・・・・1kg
◎塩(天塩)・・・・・ 150〜200g
◎赤紫蘇・・・・・・・・・・ 200g
◎塩もみ用(天塩)・・・・・ 80g
香りも良く漬け頃→
この色が目安です。
←青すぎるのは2〜3日置いて熟させます。
本当は、梅は地元で採れたものが良いと思うのですが、八百屋さんに頼んで南高梅のLをいただきました。
LLや3Lは、豪華だけど食べるにはちょっと大き過ぎると思います。Lサイズは1kgで約50個でした。
昨年は3kgを漬け、今年は10kgに挑戦です。
塩はいつものように瀬戸の天塩を使います。梅の重さの15%以上ないと常温での保存が利かないとのこと。千柳軒では20%を目安にしました。

アク抜き

練り
梅が熟してきたら、水で洗いしばらく漬けてアクを抜きます。
これをきちんとすると、種離れの良い梅干しになるのですが、漬けすぎると水を吸い込んでしまい、梅酢が薄くなってカビが発生するもとになるので、3時間以上は漬けないこと。全体が黄色で香りが強ければ、漬けなくても良いので、梅の状態で加減します。

    ●2〜3日追熟が必要
梅の色 アク抜き3時間以内
    
アク抜き0〜30分


梅干しの仕込み

麺切り出し
麺棒伸し
陶器の瓶かホーローの瓶と重石(梅の2倍の重さ)、塩を用意しておきます。瓶にも焼酎かエタノールで消毒しておきましょう。 瓶の底に塩をひき、梅と塩を交互に重ね入れます。このとき使う塩は2/3程度が目安です。
アク抜きした梅をザルにあけ、爪楊枝でヘタをとり、布巾で水気をとります。その時、焼酎かエタノールを吹きかけ消毒します。
肉豆腐うどん
茹で上げ 水洗い
白梅酢があがるまで、ほこりが入らないように新聞紙などでフタをしておきます。
最後に残りの1/3の塩で、梅の上を覆うようにします。塩は下に下がるので多めに覆うのがコツです。 消毒した落としぶたと重石をのせます。熟した梅は軽め、未熟な梅は重めに加減します。

赤紫蘇の仕込み(2週間後)

漬け込んで5日ぐらいで白梅酢が上がってきます。2週間たったら、いよいよ赤紫蘇を仕込みます。 赤紫蘇は葉っぱだけとり、水洗いします。千柳軒の目安は梅の20%程度、色鮮やかにしたいからです。
きれいに洗ったら、ザルにあけ良く水を切っておきます。
赤紫蘇をボールに入れ、用意した1/2の塩を振りかけ、良く揉みアク汁を絞り出します。
絞った赤紫蘇に、瓶からとった白梅酢を加えると、きれいな赤い色がでてきます。
残りの1/2の塩で、もう一度アクを絞り出します。アクを良く絞り出すと色が鮮やかに出るのです。
重石は半分程度に変えて、フタをして土用まで冷暗所で保管します。
今度は瓶の中の梅を出し、梅、赤紫蘇、梅と交互に瓶に戻して行きます。 最後は赤紫蘇を敷き詰めて、梅酢を被る程度にもどします。

これから土用まで、梅は瓶の中でお休みです。赤紫蘇の色も梅に馴染んで行きますが、鮮やかな色にするには太陽の下で干さなければなりません。次は梅干しのハイライト、梅の土用干しです。
<梅干し/其の弐へ>
この赤梅酢。料理に役立ちます。
土用に赤梅酢を太陽にあてると
色が鮮やかになります。