8月は暑さが続き、お盆休みもあって客足が伸びませんでしたが、台風11号の後、9月になってからはすっかり秋の気配になってきました。
作品の入れ換えは9月3日の予定でしたが、click!networkのサーバーの調子が悪く、更新出力に支障があったため、1週間延期することになり、作品を登録いただいた会員の皆様には、たいへんご迷惑をおかけいたしました。
Webでの「ぴくちゃギャラリーBe.Too」でも、9月3日と10日に接続障害が発生するなど、技術的なトラブルが重なっておりますが、便利さの中に、それがなくなったときの影響を考えると、世の中、もう少しゆっくり動いてくれても良いような気がします。
また一方、11日に起きたアメリカでのテロは、世界の変化が個人の生活に直接繋がっており、これらの動きを無視することができないことを示してくれました。
「風が吹けば桶屋が儲かる」という古いことわざを持ち出すまでもなく、Be.Tooの投票もまた、社会の大きな流れを反映するものです。個人としての個性を大切にしなければならない一方で、社会との関わりも逃げることなく向かって行く力も必要とされる時代になってきたことを、改めて認識させられた思いがいたします。
今回の動向では、投票していただいたゲストの男女比は、2:3と女性が多く推移していました。
投票の傾向も若い女性の嗜好が反映されているようですが、順位に特に大きな変化は見られません。
新規展示作品に対して、好意的な反応は見られますが、票が分散しているので、ベスト10に影響を与えるような、大きな動きにまではなっていないようです。
新規会員から、今までにない傾向の作品も寄せられているので、今後の動きに注目して行きたいと思います。
Giorgioさんの「カナリア」が続けて1位を維持しています。
1位を続けると言うことは、安定して得票があるということですので、その作品に対し、心を寄せ続けてくれる方たちが確実にいるということでしょう。
続けてベスト10に入っている作品にも同じことが言えます。
ファンの方が出来るということが、Be.Tooでの目的のひとつですので、投票の結果が、作者の会員の方たちの力になってくれると良いですね。
2位に初登場の須藤さんの「トラック」は、Giorgioさんと同じように若い女性の支持を集めていますが、その傾向は全く別の方向を向いているようです。
技術的なことより、今という時代の不安を感性で捉えているという点で、ムンクの「叫び」に通じるものがあるのでしょう。
漠然とした不安は、アメリカでのテロのように、これから形を現してくる、そんな予感も感じさせてくれるようです。
4位の「路も狭に」と8位「マドンナ」の、いのまたさんも、5位の「アッ?!」と7位「オーイ!」の木村さんも、同じ世代の会員です。
いのまたさんは、常設展示のゼネラルイメージとなった「眠るなBabe」では、若い女性層だけの支持でしたが、「マドンナ」からは男性層にも支持が広がってきています。
木村さんは、「顔のある風景」での作品から入ったこともあってか、「ぴくちゃギャラリーBe.Too」で優秀作品に選ばれた「アッ?!」から、ほぼ全ての作品は男女層を問わず、広範囲な層に支持されているのが特徴です。
この程、自主製本された写真集「Kimurar's Kamera」では、女性らしい文章に若い女性層の支持が集まっていました。
3位「顔のある風景(サンタフェ01)」の佐藤さんと、6位の「夜間飛行」と9位「Lighthouse」の入山さんは、著作も多く出版されているベテランですが、新しい作品への意欲は、若い方以上に旺盛です。
佐藤さんの「ライカ症候群」青林堂は、中山蛙さんとの共著の最新作ですが、カメラマンとしてのこだわりが随所に見られ、売れ行きも好評のようです。
入山さんも忙しいこともあり、大人のための絵本のまとめが、なかなかできないようですが、機会があり次第進める準備はできているので、早く形になることを期待したいところです。
10位「もも」の東田さんも、NEWSでもお知らせしたように個展等を含め、精力的に確約されている作家です。
独特の世界観があるので、クライアントが理解するのに時間がかかるようですが、若い女性を中心に共感を呼んでいる作品は、これから広がりを見せてくれることでしょう。
ベスト10外では、11位「家族への愛」齋藤さん、12位 に「南海の芽吹き」もとさん、13位「Stand-by」IFさん、14位「子供への愛」齋藤さん、15位「プール」須藤さん、16位「はなみ」水野さん、17位「工場」木村さん、18位「ヨコムキッズ PEE」朝倉さん、19位「シーサー」渡辺さん、20位「SHADOW STEPS」いのまたさんとなりました。