美術茶論

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ライブギャラリーBe.Too
第48回ベスト10発表

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2002年08月05日〜08月23日

ぺっこり夢 2002/08/05/〜08/23投票順位 

順位
作品ナンバー
作品名
会員名
レイティング
展示数
選出数
1
0099-0017-24
 廊下・横
 木村 伸子
16.8
8
7
2
0199-0006-10
 Vivian Rose  Giorgio de Cama
14.6
12
9
3
0099-0010-23
 顔のある風景(駐車猫/駒込)  I F
12.0
11
10
4
0199-0025-02
 空2  山崎 雅美
10.4
7
7
5
0099-0017-33
 帰省  木村 伸子
6.6
4
4
6
0199-0019-05
 漂う記憶/続く階段  宮坂 舞美
5.6
4
1
7
0099-0001-19
 南海の芽吹き  もと のりゆき
5.5
17
8
8
0099-0017-07
 オーイ!  木村 伸子
5.4
24
7
9
0199-0016-03
 すいか  なおねこ
4.5
1
1
10
0199-0021-26
 もの想ふ  荒木 陽子
4.3
3
1

●○全体の動向○●

この夏は、始まりは大変暑かったのに、お盆休みを過ぎてからは急に涼しくなったようです。
お盆休みに台風などの影響で、Be.Tooの周辺は比較的人出も静かでした。
周辺の工事は、休み中は静かになりましたが、けっこう頑張ってくれているので、相変わらず道路は占拠されている時間が目立ちます。

客層は、男女比が1:1と、また女性層が少なくなってきました。お盆休みで、周辺のイベントがないせいだと思います。
作品の入れ換え時には、イベントがあったらしくスノーボードを抱えた若者が多く集まっていました。そろそろバーゲンの季節なのでしょう。

今回のベスト10では、時期的に年齢層が高めになっているためか、古くから展示されている作品が動いているようです。反面、新規展示や最近の展示作品も動きが出ていますが、全般的に見ると少し保守的な傾向がめだったような気もします。

今回の作品の入れ替えは、Be.Too展の初日と重なり大忙しでした。
会場はかなり広かったのですが、大勢の会員が駆けつけてきてくれたので、予定より少し遅れただけで、無事オープンすることができました。
と言っても、会場はオープンスペースなので、飾り付けている時にもお客さまが入ってきて、お手伝いまでしてくださった方もいらしたようです。

詳細は後ほどアップする予定です。
Tシャツ


●○個別作品の印象○●

前回に引き続き、木村さんの作品が票を集めていますが、今回の票の中心は年齢層の高い男性でした。
前回までは、若い女性票が目立ったのですが、今回もベスト10トップになった「廊下・横」などは、年齢層の高い方にも懐かしさや落ち着きを感じさせるのでしょう。
今回も5位になった「帰省」も「さとこシリーズ」のひとつです。夏の暑さと、ただ帰るだけではないと思われる雰囲気が伝わって来る作品です。
「顔のある風景/オーイ!」は、今は取り壊して改装された駅にあった顔でしたが、ギャラリーではすっかり顔馴染みになってきました。

Giorgioさんの「Vivian Rose」も、今回はイベントがあったようで、ネットを中心に盛り上がったようです。
この作品は、ほとんどが若い女性票なので、今回の恵比寿のBe.Tooのように、年齢層の高い男性層が多くなるとなかなか出て来にくい傾向がありますが、これから始まる携帯のBe.Tooサイトでの動きがどうなるのか楽しみです。
次回は新作が登場する予定で、それと前後して「Vivian Rose」はゼネラルイメージに移行することになるでしょう。

I Fさんの「顔のある風景(駐車猫/駒込)」は今回は3位となりました。
次回からは、I Fさんとしては初めてのゼネラルイメージとなるため、投票を受けるのは今回が最後になります。
現在開催中のBe.Too展では、佐藤さんとともに「顔のある風景」の特集コーナーに、今までの「顔」の作品が展示されています。

山崎さんの「空2」は、連続記録を7回にのばし、4位となりました。
「空シリーズ」も今回の「空6」は、青が基調になっていない作品でしたが、「青」は動向を見る限り支持されている大きな要因になっているようです。
Be.Too展では、大きく焼いた「空2」が出展されていますが、やはり深みなどが違うためか、より豊かな表現を感じさせてくれます。

宮坂さんの「漂う記憶/続く階段」が6位に初登場しました。
ぴくちゃギャラリーBe.Tooからclick!networkに参加された荒木さんは、9月からロンドンに留学されるので、しばらく新作を創る暇が無いかも知れません。
落ち着いたモノトーンの風景作品が中心の宮坂さんですが、少しずつ、そこから表現を広げて行きたいと言うことですので、今後の作品に期待したいと思います。

もとさんの「南海の芽吹き」は、今回は7位となりました。
今回のBe.Too展にも原画が展示されていますが、会場の中でも一番大きな作品となりました。
Webやギャラリーでの小さな画面では見ることのできない、ディティールの書き込みは、ぜひ原画を見ていただきたいと思います。
インターネットもブロードバンド化しているので、大きな画面で作品を展示したいとは思うのですが、セキュリティの面でまだまだ課題が多く、もとさんのように大きな作品を描かれている方には、まだしばらくは不自由をおかけいたします。

なおねこさんが、久しぶりに新作をアップし、「すいか」が初展示で9位に入りました。
キャラクターとしては、本人もまだはっきり掴んでいないと言うことなのですが、素直な表現が、この「なおねこ」の一番の魅力と言えるでしょう。
作家名と描かれているキャラクターの名前が同じと言うことで、自分自身を描き続けて行けば、自然とその辺りは明確になってくるのではないでしょうか。
おおらかで、元気一杯の「なおねこ」が、これからも大きく成長してくれると良いですね。

荒木さんは、今回は写真作品の「もの想ふ」が10位に入りました。
前回10位になった「ニャーミィ」の「夏の午後」とは性格が違う作品のようですが、共通するのは荒木さんの日常での自然な視点だと思います。
ふっと差し出されたこれらの作品は、見る人に素直な共感を与えてくれます。
肩の凝らない友だち同士の日常会話のような肩の凝らない作品は、意識すると難しいのかも知れません。
長谷川町子さんも、よく休筆していましたが、パワーのある荒木さんのことですから、これからまた新しい世界を切り開いてくれそうです。

ベスト10外では、11位「恥ずかしがりやのポスト」佐藤さん、12位「洗濯物のふりをするモモンガ神父」荒木さん、13位「morning」開楽さん、14位「漂う記憶 梟の微睡み」宮坂さん、15位「空を飛ぶ練習」、16位「D公園にて」開楽さん、17位「くもりの日には」日南田さん、18位「トラック」須藤さん、19位「子供への愛」斎籐さん、20位「夏の午後」荒木さんとなりました。

以上でした。


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