12月になってクリスマスを迎えても、街には昔ほどのにぎわいはなくなってきたと言われていますが、恵比寿の夜は飲食街の人出が目立ちました。
ギャラリーの周辺はオフィス街で、再開発の工事も始まっているせいか、年の瀬が迫るに連れて、工事現場の前を急ぎ足で歩く人が増えたようです。
ゲストの男女比は1:2と、女性層が圧倒的でした。やはり隣のスバル303でのバーゲンが影響しているのでしょう。
今の日本では、女性の方が圧倒的に元気ですね。
クリスマスなので、クリスマスの作品を10点展示しましたが、そのベスト5は次のようになりました。
1位「X'mas」、2位「とべとべサンタ」、3位「Merry X'mas」、4位「珈琲サンタ」、5位「クリスマスの準備」。
これらの作品はシーズンイメージなので、1月からの展示は行いませんが、成績の良かった作品は、今年のシーズンにまた展示し、投票データを重ねて行くことになります。
今回は、前回2位の入山さんの「夜間飛行」と、3位の佐藤さんの「顔のある風景(サンタフェ01)」が、ゼネラルイメージとなりました。
ベスト10に新しく入った作品も、久しぶりに4点と数が増えています。
1位の「Vivian Rose」は「カナリア」のGiorgioさん、2位の「お月さまのダンスライブ」は「昼」の日南田さんと、ゼネラルイメージ作品の作者で固定ファンの支持がこれらの作品に集中しているようです。
また、新規会員の作品も少しずつ支持を広げていますので、今年は新しい動きが期待できるでしょう。
Giorgioさんの「Vivian Rose」が、展示3回目で1位となりました。
前回から「カナリア」がゼネラルイメージとなって、投票対象から外れ常設展示になりましたが、その票がこの作品に加わったことで、見事に1位となったのでしょう。
支持層は「カナリア」と同じく若い女性層で、薔薇の精とカリグラフィ、写真等のイメージが組合わされた装飾的な作品は、手描きにこだわりながらもパソコンを使い、さまざまな技術を取り入れた実験的な作品として、今後の可能性を示してくれています。
2位の「マドンナ」と8位の「SHADOW STEPS」のいのまたさんも、若い女性層が中心でしたが、最近の作品は男性層の支持も増えて表現の幅が広がっています。
やはり手描きにこだわっていたようですが、最近Macを導入し、パソコンによる表現への試みも始めました。
3位の「お月さまのダンスライブ」は、日南田さんの「ちょろぴシリーズ」の作品です。
粘土による立体で表現された「ちょろぴ」の世界は、作者自身の投影でもあり、今の社会で失われがちな夢が素直に現れています。
その世界も作品毎に新しい広がりを見せて、しっかりとしたものになってきました。
1月からは新作も展示されているので、そちらの動向もご注目ください。
竹内さんの「雪」は、ベスト10でもすっかりお馴染みになりました。
今回は4位となりましたが、これで9回目のベスト10入りです。
寒い雪の日に、窓から雪の動きを追っている雉猫と、暖かな蝋燭の灯りをじっと見つめている白猫が、愛情豊かに暖かく描かれてます。
5位の木村さんの「さとこの道」は、自分と別の道を歩み始めた妹を撮った一連の作品のひとつです。
この連作は、いつまでも続き、終わることが無いのかも知れません。
現在進行している作品は、今のギャラリーでは、全てを見ていただくことはできませんが、いつか大きな流れを発表できると良いですね。
9位の「アッ?!」は、ギャラリーで「顔のある風景」が始まる前に撮った作品ですが、自画像と言われるほど作者に良く似た作品だと評判です。
6位の入山さんの「Lighthouse」は、展示開始から32回連続して展示されている作品です。
7回のベスト10入りを果たして、この作品も次回からは遅ればせながらゼネラルイメージとして常設展示となります。
7位の「ドライヤー」は、東田さんの不思議な世界に棲息する「生き物」たちのひとつです。
普通の世界ではドライヤーですが、この世界では形の中に、さまざまな生き物が潜んでいて、このドライヤーからはオウム貝が現れました。
「もも」や「そら豆」などの「ボタニア(植物の世界)」から、東田さんの世界は現実の世界の中に浸食を続けているようです。
10位のIFさんの「駐車猫/駒込」は、「顔のある風景」では意図した形では初めての動物顔です。
IFさんには、「蝶頭水栓」という蝶の顔を意識した作品はありますが、猫の形に切り抜くことで、自分の感じたものをより明確に表現しました。
頭の中には、アリスのイメージがあり、高野さんの「チュシャー猫」も影響を与えたと言うことです。
前回触れたように、click!networkに登録された作品の中で猫が描かれたものは、現在25点ありますが、犬が描かれた作品は4点と大きな差があります。
実際のペットの比率は分かりませんが、キャラクターの世界でも猫の方が市場占有率は大きいので、描かれたモチーフとしてみると、それぞれのシェアはこの程度なのかもしれません。
ベスト10外では、11位「家族への愛」齋藤さん、12位「X'mas」東田さん、13位「南海の芽吹き」もとさん、14位「階段」木村さん、15位「恥ずかしがり屋のポスト」佐藤さん、16位「子供への愛」齋藤さん、17位「オーイ!」木村さん、18位「シーサー」渡辺さん、19位「素敵な階段」木村さん、20位「トラック」須藤さんとなりました。
以上でした。