今回は23日の勤労感謝の日のため、投票日数が1日少なかったのですが、Be.Tooの木村、戸田さんの両名が、がんばって得票を確保してくれました。(※10月から、吉次さんがカナダへ行くことになり、戸田さんが新しくBe.Tooに入っています。ギャラリーへいらしたら2人に声をかけてあげてください。)
投票者の構成は、女性1:男性1で普段より女性層が少なかったのですが、学生票は、ほぼ平均値にまで戻ってきています。
作品の動きとしては、新規会員や新規登録作品に動きがでてきました。
「顔のある風景」も「ぴくちゃギャラリーBe.Too」と連動して、新しい作品が登場し始めています。
今回、ゼネラルイメージに、入山さんの「Metropolitan Night」と、もとさんの「空中遊覧」が加わりました。本来は2作品とも、別展示となり投票対象から外れるのですが、「空中遊覧」は、昨年11月24日のプレステージオープンから展示されている唯一の作品なので、1周年を記念して後1回だけ特別に一般展示をすることにいたしました。(※Be.Tooのサイトでは、まだゼネラルイメージのページが間に合っていませんので、特例として延ばしています。)
今回ベスト10に新規作品が2点入りました。林さんの「あなたがいた日」(登録データ名「女性-4」)と、木村さんの「アッ?!」です。
林さんの作品では「Room」や「クルーザー」がベスト10に何度も入っていますが、力がある方だけに製作作品数も多く、登録時に「女性-4」のようにタイトルが無いものがありました。
イラストの場合、タイトルと作品の雰囲気が一致していないものは、記憶に残らない傾向があり、林さんの今までの人物作品もベスト10に入ることがありませんでしたが、今回の作品はあえてストーリー性のあるタイトルをつけることで、作品に奥行きが出て、ゲストに理解されやすくなったと思います。
幸せそうな若い女性が描かれているこの作品に、「あなたがいた日」と言うタイトルを付けることで、楽しかった日々の思い出という意味が加わりました。
林さんの作品は、構図もパースペクティブもしっかりしており、男性的な側面が強いのですが、「あなたがいた日」は女性層だけの支持で、ベスト10に入っています。作品には、その作品に合ったタイトルも大変重要なことではないでしょうか。
タイトルと言えば、前回紹介した Giorgio de Camaさんの「カナリア」は、作者と作品との関係を考えると、興味深いものがあります。ゲストに分かりやすいタイトルをと、悩みぬいてもらったのですが、このタイトル以外思いつかないということで決まりました。私は作品にもう一つの奥行きを与える、たいへん良いタイトルだと思います。このタイトルは理屈では無く、作品の世界に入る為の鍵のようなものです。恐らく大部分の男性には、永遠に謎のままだと思いますが、今回もこの作品の支持者は女学生でした。
木村さんは「ぴくちゃギャラリーBe.Too」に刺激され、それまで撮影した作品の中から「顔のある風景」を選び登録展示したものです。ベスト10に入った「アッ?!」を始め、多くの「 顔のある風景」作品が見つかり、知らぬうちに佐藤さんと同じテーマを撮っていたようです。
いずれも分かりやすい作品なので、間投詞を中心とした直感的なタイトルを付けていますが、写真の場合はゲストの想像力の参加をうながすものが合うようです。特に「顔のある風景」は、ゲストとの共同認識をゲームのように誘い出す「見立て」の遊びを忘れてはなりません。ゲストが「?」と思ったら「顔のある風景」の世界に一歩足を踏み込んでいるのです。
前回触れた、 日南田さんの「ちょろぴシリーズ」の「平面のちょろぴ」は、今回2点展示され、「みの虫ちょろぴ」が選ばれました。「立体のちょろぴ」ほどの強さはありませんが、手書きのちょろぴの中では「哀愁」に近い雰囲気が感じられる作品です。やはりちょろぴのキャラクターは「陽気で気の良い」イメージではなく「無垢で頼りない」イメージの方が共感を呼ぶのでしょう。
新規会員の川口さんの「花かぼちゃ」シリーズが、女性層の注目を集めています。この作品は、布と刺繍だけで表現されていますが、展示出力したものでは、このディティールが分かりにくいので、気がつかない方も多いようです。
Be.Tooのサイトでも、画像が小さいのでこの作品の繊細なところは分かりません。
Kannaさんの作品も、同じように、出力したものでは、作品の良さが表現できませんでした。ギャラリーでの展示方法の限界を感じる作品は、これからも増えると思われますが、これもクリエイターが直面する現実でもありますので、条件の中で乗り越えていっていただきたいと思います。
Kannaさんの新キャラクターの「DB」エンジェルは、ゲストに受け入れられたようです。
Be.Tooの公式サイトでも、作品の閲覧が始まりましたので、個別作品の印象は、ベスト10だけでなく新しい動きや、気がついた点を中心に、作品を通して会員についても触れて行きたいと思います。
個々の作品はBe.Tooのサイトから、御覧ください。