美術茶論

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ライブギャラリーBe.Too
第7回ベスト10発表解説2

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2000年03月06日〜03月17日

3位 9099-0006-02
眠るなBabe いのまたみゆき

いのまたさんの「眠るなBabe」は前回に続き3位を維持しています。
この作品の支持層は、女性中心のまま、今回も変わっておりません。
安定した動向で、総合データでも3位が確定しています。
新作はもう少しで出来上がるというので、次回グランドオープンから展示できればと思います。

4位 0099-0012-03
ROOM 林 政良

眠るなBabe ROOM

林さんの「ROOM」が4位になりました。
前回は「LANDSCAPE」が9位となっていましたが、全体的に、「見ていても疲れず、心が和む」作品が支持される傾向を反映してる結果だと思います。
これから春に向かって、よりソフトな傾向が強まるのかも知れません。
日本での鳥瞰図では、トップにいる林さんが試みている新しい表現も、次の作品で確立してくるのではないでしょうか。

7位 0099-0011-02
猫夏3  広野ただし


9位 0099-0002-17
つたに隠れて(北京風景)  佐藤 隆俊

猫夏3 広野さんの「猫夏3」も安定した支持がありますが、春休みで若い方の来店が少なくなってきたせいか、少しパワーが落ちてきたようです。
シリーズの新規展示となった「STRAY CAT」の反応が弱いようですが「猫夏3」も初回はそれ程強い反応がなかったので、春休みが終わった後の動向に注目したいところです。
つたに隠れて(北京風景)

佐藤さんの「つたに隠れて(北京風景)」が9位に再登場しています。
展示開始が同じ「顔のある風景(渋谷)」と、交互に順位が入れ替わっており、この2つの作品は基本的にはセットになった作品として認識されているようですが、今回展示されている顔のある風景シリーズ」の新作は、動向を見る限り、逆に繋がりが薄いようです。
この「顔のある風景シリーズ」は、別の会員も賛同して、21日から新しい作品を展示しています。
ギャラリーを中心に、赤瀬川源平氏や林丈二氏の「路上観察」のように、作家たちとゲストたちが一体になった動きに発展すると面白いですね。

10位 0099-0013-05
いただきます  滝沢 美子

滝沢さんの「こびとさんシリーズ」の「いただきます」が10位に入ってきましたが、はがきの売れ行きを見ると、シリーズの4枚がセットで買われています。
他の「おふろのなかで」「なんのゆめ」「おはなしのじかん」を含めてひとつの作品としてみると、データ的には1位になるほどです。
安定した支持を受け、絵本としてまとめる方向で新作を書き始めていますので、次回グランドオープンには次の作品が登場する?でしょう。
いただきます
おふろのなかでs なんのゆめs おはなしのじかんs

 「シリーズ」的な作品で総合するとベスト10に入る作品は他にも幾つか見られます。
林さんの一連の作品もそうですし、もとさんの作品は「ヒーリングワールド」として括られています。
今回ベスト10に入りませんでしたが、坂本さんの「イエローイエロースモーキング」等も一連の「人」シリーズと見ることができるでしょう。
 日南田さんの「ちょろぴ」シリーズも、ゲストの根強い支持が、新しい作品を生み出しています。
新作は21日からの展示には間に合いませんでしたが、4月3日からのグランドオープンには「お花見」の作品が展示されます。
 ベスト10に入ってこなかった作品でも、さわ みちるさんの「孔版作品」のシリーズも、展示されている3点を合わせると、5位に相当する得点でした。

シリーズ化される作品は、モチーフがはっきりしているので、良くも悪くも結果がはっきり出てきます。
ギャラリーでの反応を的確に捉えて、作品に反映できれば、見る側と一体になった作品が次々に生まれてくると期待しています。